視力回復や視力検査の本質についての解説です。

視力回復

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5号 特 集 〜 検 査 結 果 の 読 み 方 . 視 力 編

・ ・ ・ 完全矯正視力っ て 何 ?

  学生時代は毎春身体検査がありまして、その項目に必ず視力検査というのが入っています。1,0とか0、7とか数字が記入されます。その数字が毎年上がった下がった視力回復したしない、、と一喜一憂する子供の姿が昔ながらの小学校の風景です。視力検査の結果の数字を判定するには手順があります。眼科に受診をするとどんな相談でも、通院のうち一度は必ず視力検査が入ります。この検査手順と結果の判定を解説してみましょう。

1)裸眼視力らがんしりょく。

 まずメガネとかコンタクトとかすべて取りはずしてもらい、肉眼で測定をします。日常最も目を使うのは肉眼ですから最も基本的な数字です。小学校の身体検査ではABCDの4段階で分類されていてこれが分かりやすいです。

  • 1,0 以 上 → A:教室での勉強に 支障なし。
  • 0,7〜0,9→ B:教室での勉強に 不便なことがある。
  • 0,3〜0,6→ C:教室での勉強に 不便なことが多い。
  • 0,2 以 下  → D:教室での勉強に 不便あり。

  この裸眼視力は生活仕事勉強に不便がありそうかどうかを判定します。この数字はその時の体調や疲労の具合で変わります。特に子供の場合にはかなり日々の変動があって、ご機嫌のよい時でないと不正確なことがよく見うけられます。

 Aが健康でDが病気だというわけではありませんので、この数字が低くとも心配は不要です。逆にAでも病気は進行しているというケ−スもありますので安心もしないことです。この数字だけでは病気の有無、近視の有無などはわかりませんので次の矯正視力検査に進みます。

2)完全矯正視力かんぜんきょうせいしりょく。

矯正用レンズを何種類か組み合わせて最高の視力を出します。結果判定は単純で

  • 1,0 以 上→正常値。
  • 0,9 以 下→異常値。

 この数字がじつは、病気の「有無」に関係します。異常値がでると何か目の病気があるのではないかと疑って考えることになります。これが正常値なら医者はのんびりとできますが、異常値の時は検査のやり方が悪かったのかなあ、斜視かな、白内障かもしれない、眼底の病気は大丈夫かな等とあれこれと色々考えますので大変です。最も大事なデ−タで、専門医が視力と言ったらこのことです。たとえばこれが0.1だったりすると何か大変なことがあるとおもわなければいけません。その因子は複雑で一覧表にするとこんな具合です。

視力に関係する因子とその検査法(表)

因 子

検 査 法

屈折 検影法、Refractometer
角膜表面の状態、光学的異常

        組織学的異常

Ophthalmometer,Placido角膜計

細隙灯顕微鏡

中間透光体異常 細隙灯顕微鏡
網膜の異常 眼底検査、視野検査、ERG、EOG,螢光眼法
視路の異常 視野検査、VER

 視力という言葉は単純にすぎてどうも誤解が多いようです。眼科専門医のおもいは、、、

  視力=矯正視力のこと

  矯正視力低下=疾患の可能性

ということですので、なにはともあれ矯正視力が正常か否かを第一に気にかけます。疾患の可能性があるならば、原因部位はどこか、斜視弱視系か、中間透光体、眼底か視神経か等等考えを巡らしています。
一方小中学校の父兄の方はやはり裸眼視力の低下が気になるようで、、、
視力=裸眼視力のこと
裸眼視力低下=近視
とショートカットに考えるかたもあって、精密検査のはなしをすると、意外な顔で眼科って近視だけじゃないの、子供にも目の病気ってあるんですか?と質問されてしまうこともあります。
視力回復
( ひとみつうしん5号 終了。平成10年2月25日) 関連ページ FAQ〜小児の屈折,遠視,弱視,斜視 はこちら 


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